脳・心臓疾患の労災認定基準が改正

脳・心臓疾患の労災認定基準が改正されました。
主なポイントは次の通り。
 
1 長期間の過重業務の評価にあたり、労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化
 
・改正前は、発症前1か月におおむね100時間または発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月あたり80時間を超える時間外労働が認められる場合について業務と発症との関係が強いと評価できるとしていました。
・改正後は、上記の時間に近い時間外労働を行った場合には、「労働時間以外の負荷要因」の状況も十分に考慮し、業務と発症との関係が強いと評価できることを明確にしました。
 
2 長期間の過重業務、短期間の過重業務の労働時間以外の負荷要因を見直し以下の項目を新たに追加しました。
 
・休日のない連続勤務、勤務間インターバルが短い勤務などの勤務時間の不規則性
・事業場外における移動を伴う業務
・心理的負荷を伴う業務
・身体的負荷を伴う業務
 
3.短期間の過重業務、異常な出来事の業務と発症との関連性が強いと判断できる場合を明確化
 
・短期間の過重業務
発症直前から前日までの間に特に過度の長時間労働が認められる場合など
・異常な出来事
業務に関連した重大な人身事故や重大事故に直接関与した場合など
 
4.対象疾病に「重篤な心不全」を新たに追加
 
 
なお、以下の点はこれまで通りです。
・「長期間の過重業務」、「短期間の過重業務」、「異常な出来事」により業務の過重性を評価すること
・「長時間の過重業務」について、発症前1か月におおむね100時間または発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月あたり80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できること

「モデル就業規則(令和3年4月)」が公表 厚生労働省

厚生労働省から、「モデル就業規則(令和3年4月)」が公表されました。
 

常時10人以上の従業員を使用する使用者は、就業規則を作成し、所轄の労働基準監督署長に届け出なければなりません。就業規則を変更する場合も同様に届け出が必要です。
 

厚生労働省「モデル就業規則について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/model/index.html

使用者が時季を指定して取得させる年5日の有給休暇の取得について、管理監督者にも取得させなくてはならないか?

2019年4月から、年10日以上の有給休暇が付与される労働者に対して、有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられましたが、管理監督者も含まれるため、取得させなくてはなりません。

賃金不払残業の監督指導 是正数1,611企業 昨年度

労働基準監督署の監督指導で、不払割増賃金が支払われた事案(支払額が1企業で合計100万円以上のもの)が公表されました。

 

・是正企業数 1,611
・対象労働者数 7万8,717人
・支払われた割増賃金合計 98億4,068万円
・支払われた割増賃金の平均額 1企業当たり611万円、労働者1人当たり13万円

 

厚生労働省「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成31年度・令和元年度)」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/chingin-c_r01.html

「格差は不合理」日本郵便非正規訴訟 最高裁判決

令和2年10月15日、日本郵便の契約社員らが扶養手当や年末年始勤務手当、夏季冬季休暇、病気有給休暇などについて、正社員との待遇の格差是正を求めた訴訟で、最高裁判所が「格差は不合理」と認めるこれまでにない画期的な判断を示した。実務面での影響は必至で、企業は対応を迫られることになる。

不合理な格差に当たらず 大阪医科大・メトロコマース非正規訴訟で最高裁判決

令和2年10月13日、最高裁判所は、大阪医科(薬科)大およびメトロコマースの2件の非正規訴訟において、賞与や退職金が支給されないのは労働契約法旧20条が禁止する不合理な格差に当たるとして争われた事案で、いずれも「不合理な格差に当たらない」との判断を示した。